家族法Q&A

家族信託

受益者が亡くなったら受益権を相続する?

家族信託において、毛里さんは小説家でありヒット作があることから印税での生活をすることができます。

 

他方、椎羅さんは化粧品会社の営業部長です。

 

さて、毛里さんは、椎羅さんを受益者とする契約信託を行いました。この場合、毛里さんが死亡しても、委託者の権利が消滅するという条項があったとしても、直ちに、椎羅さんへの受益、具体的には小説の印税が入らなくなるわけではありません。

 

また、委託者=受託者のタイプの場合は、受益権の引き継ぎ先をあらかじめ信託の内容として定めておくことになります。

 

一部の司法書士は、これを清算型遺贈にならって、後継ぎ遺贈型受益者連続信託と呼んでいるようです。要するに、委託者=受託者でも、特約があれば委託者の権利は消滅し、その後、第二次受益者、第三次受益者と決めておくということになります。また、いわゆる数次相続の悩みもなくなります。

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